まあ・・・ええんじゃない?

勝手気儘にだらけたお話しませう。








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けしたいやつらがいる・・・。

「悪法」推進議員は誰だ!/八木秀次(高崎経済大学教授)、花岡信昭(ジャーナリスト)、百地 章(日本大学教授)
3月19日(木) Voice

◇「苦役」を国民に課す愚◇

 八木 ここ十数年来、国家統制を変に強めたり、国のあり方をおかしくするような「悪法」が国会に提出されることが続いています。いくつかはそのたびに押し戻されていますが、いくつかは知らないうちに「全会一致」で可決されて、いざ施行という段になって、「何でこんな法律が通ったんだ」と物議を醸すありさまですね。前者の代表的なものとして、「人権擁護法」や「永住外国人の地方参政権の付与」などが挙げられるでしょう。後者の代表的なものは「裁判員制度」や「国籍法の改正」などでしょうか。いったいなぜこのような法律が通るのか、そして誰がこのような法律を推進しているかを議論したいと思います。

 花岡 やはりまずは裁判員制度でしょうか。いよいよ5月21日に裁判員制度が開始され、7月ごろより実際に一般国民が裁判に関わるようになりますね。スタート間近ですが、これについてはどうでしょう。

 八木 裁判員制度は、法律的な議論も問題点についての議論も不十分だといわざるをえませんね。司法制度改革審議会の提案をろくに議論しないまま国会を通過してしまった。裁判員制度は国民から無作為に選ばれた裁判員が裁判官とともに裁判を行なう制度で、司法に国民が参加することで日常感覚や常識といったものが裁判に反映されることが目的だとされていますが、一般国民が人を裁くことができるのか。本当に裁判員制度が司法のためになるのか。こういう重要な議論が抜け落ちているように思えます。

 百地 この「悪法」を議員の誰が推進したか、ということですが、まず公明党は一貫してきわめて裁判員制度の創設に積極的でしたね。公明党は2004年4月24日付の党機関紙『公明新聞』で「公明党は、政党で唯一、裁判員制度の創設を独立した項目として衆院選マニフェスト(政策綱領)に盛り込むなど積極的に推進してきた」と誇っています。

 花岡 公明党そしてその支持母体の創価学会が、裁判員制度界をリードしていくという意味でしょうかね。

 僕が裁判員制度についてもっとも危惧しているのは、はたして本当に有権者名簿から無作為抽出することができるのか否かという点です。そして、もう1つは裁判員を拒否する基準が曖昧である点です。後者に関しては、たとえば20歳以上であっても学生なら拒否できますし、出産の立ち会いや親族の結婚式の出席などでも辞退できる。げんに裁判員候補者約29万5000人のうち、辞退希望の回答が約10万9000通も寄せられています。この数字だけ見ても、いかに積極的に参加しようという人が少ないかがわかる。

 八木 裁判員の出頭を正当な理由なく拒否すると10万円以下の過料になりますが、およそ普通の人なら、過料を払ってでも断ろうとするでしょう。

 するとどういう人が裁判員として残るのかというと、それこそ特定の政治的イデオロギーや宗教的情熱をもった人ばかりになってしまう(笑)。先ほどの『公明新聞』は、裁判員制度は「日本の民主主義のあり方を変えゆく大改革だ」、と持ち上げているけれど、たしかにこうなれば「大改革」ですよ(笑)。

 百地 裁判員制度の中心になっていたのは法曹出身の議員です。たとえば2003年10月の『日弁連新聞』には、10月1日の「法の日」に、裁判員制度推進議員連盟の保岡興治氏(自民党)、荒木清寛氏(公明党)、千葉景子氏(民主党)が東京の数寄屋橋で、弁護士会の弁護士たちと一緒に『日弁連新聞』の市民版「裁判員制度特集号」を通行人に配ったという「ほほえましい」記事が掲載されています。

 八木 「裁判員制度推進議員連盟」は超党派の議連で、会長は橋本龍太郎氏。少し以前の議連なのでメンバーが調べにくいのですが、自民党では、幹事長を長勢甚遠氏、事務局長を下村博文氏が務めて積極的に推進していたようですね。塩崎恭久氏も推進派の市民が主宰する勉強会に参加したりしているようです。

 花岡 長勢甚遠氏は、自民党の「裁判員制度と国民の司法参加のあり方に関する小委員会」委員長も務めていますね。

 百地 たしかにこの法案に関する議論は議員のあいだでもありましたが、それは専門的知識をもった議員だけのあいだにすぎず、その他の議員は詳しい内容を知らず、国民に対する説明もほとんどありませんでした。

 八木 民主党では、いま名前が出た千葉景子氏をはじめ、小宮山洋子氏、平岡秀夫氏、小川敏夫氏、民主党の司法改革ワーキングチームの座長を務めた江田五月氏などが積極的な役割を果たしたようです。この方々はいずれも民主党の「次の内閣」で法務大臣役を務めています。

 裁判員制度には、いろいろな思惑が呉越同舟状態になっているのではないかと思います。

 百地 しかし、平成20年4月の最高裁の世論調査でも国民の8割以上が裁判員制度に対して消極的ですし、また、たとえば新潟弁護士会などは反対決議を出している。裁判官も内心ほとんどが反対しているともいわれていますが、最高裁が推進しているから露骨に反対はできないだけです。

 また、裁判員制度はそもそも憲法違反の可能性がある。そもそも憲法は裁判官による裁判を前提としており、「職権の独立」も「身分保障」もない一般国民が裁判に参加することなど想定していません。ずぶの素人で「職権の独立」も「身分保障」もない国民が参加した裁判で、本当に「公平な裁判」が保障されるでしょうか。加えて、憲法違反の疑いのある裁判員制度への参加を国民に強制することは、「意に反する苦役」を禁ずる憲法18条に違反する可能性もあるんです。さらに、納税、勤労、教育といった憲法上の国民の義務に存在しない義務を課す点でも問題となる。

 ところが、違憲論が根強いにもかかわらず、司法制度改革審議会は強引に押し切ってしまったわけです。要するに、「お上がすべて国民のことを事前に取り仕切っていては『自律した人間』が育たない。自律した国民を育てるためには自己責任型の裁判で争うやり方が必要であり、そのためにも司法のあり方を変えなければならない」という論理です。

 八木 憲法の理念で日本の「国のかたち」を変えるといっているんですよ、司法制度改革審議会の答申は。それを書いたのが京大名誉教授の佐藤幸治氏です。憲法13条の「個人の尊重」でもって、日本の「国のかたち」を変えると宣言してしまった。

 ずいぶん前に、政府の大きな審議会の答申を全部読んだことがあったのですが、平成9年の行政改革会議あたりから、日本国憲法が前提とした哲学でもって日本の社会のあり方を変えていこうという動きが強まっているように感じました。そういう代表的な審議会に必ず入っているのが佐藤幸治氏なのです。

 百地 やはり日本人は、欧米人とは国民性が違うわけです。憲法が前提としているのが「自律型の人間像」だからといって、日本の国民性を欧米型の「自律型」スタイルに変えてしまおうという発想はいかがなものでしょうか。

 八木 一部の学者が頭のなかで考えたものを実験しようというわけです。政府も最高裁もみんな一生懸命になって、莫大な税金を使いながらそちらの方向にもっていこうとしていますが、このような実験は社会主義の実験などを見れば明らかなように、必ず失敗しますよ。

 花岡 裁判員制度で対象になるのは殺人事件や強盗事件、危険運転致死などの重罪事件です。そんな犯罪の判決に国民を参加させるというのは、「実験」としてもやり過ぎでしょう。時には死刑判決を下さねばならない局面だってある。そういうときに人の命を奪うという意思を裁判員として下すことができるかどうかという根源的な疑問を考えたら、そこまでの意識改革は進んでいないのではないかと思いますし、そもそもなぜ国民がそんなことをしなければならないのか。

 百地 「人が人を裁くことはできない」と考えている国民は宗教者でなくとも非常に多い。こういう人に無理やりに人を裁かせることが、はたして人権の観点からしても正しいことなんでしょうか。むしろ「人権」の観点から考えてみると、裁判員制度は国民の人権を侵害する危険性だってある。

 これだけの問題があるのに、いまひとつ国会議員の関心が薄いのは、国会議員自身は裁判員制度に参加しなくてもいい、つまり国会議員は裁判員を免除されているということもあるのではないかとすら思いたくなりますよ。裁判員制度ができても自分たちには関係ない。自分に関係ないことには関心をもたないというのが人間の常ですから。

◇偽装国民が増える危険◇

 花岡 しかし、なぜこういう「悪法」の危険性に政治家が気づかないのか、ということですね。1つには法務省のなかに、いわば「人権スクール」と呼べるようなものがあって、「非常に頭のいいお役人」たちが、これからの日本は市民参加型の社会をつくるべきという思いに基づいて、いろいろなことを仕掛けてくる。これが自民党の法務部会ではスッと通ってしまう。

 百地 要するに、一部の意図的に「悪法」を推進しようという議員がいて、それが役人と結託すると、これは憲法解釈の問題になって、普通の議員にはなかなかわからない。法務関係の問題や人権関係の話の場合には、とくにそうです。何かおかしいと思っても、具体的に指摘すると専門的に論駁されてしまい、それに対してなかなか反論しきれないのです。

 花岡 国籍法改正もまさにその典型例ですね。裁判員制度同様、法務省の人権スクールから出てきて、十分な議論のないまま自民党法務部会を通過して、議員も知らないまま衆議院を通過してしまったものです。

 百地 きっかけは、結婚関係のなかった日本人男性とフィリピン人女性のあいだに生まれた子が日本国籍を求めていた訴訟でした。これまでの国籍法では、父または母が日本人の非嫡出子については、「父母の婚姻及びその認知により嫡出子たる身分を取得」することが日本国籍の要件とされていましたが、これが最高裁で違憲とされたことを受け、「父又は母が認知」しさえすれば日本国籍が取得できると条文が改められたわけです。つまり父母の婚姻関係がなくても認知さえあれば、子供は日本国籍を有することができるようになりました。

 たしかに日本人男性がフィリピンで浮気をして、生まれた子供がかわいそうだという次元の話もあるでしょう。非嫡出子が日本国籍を取得できないのは不平等であり、差別だという議論も行なわれました。しかし、国籍の問題は国家主権に直接関わる重大な問題です。それを人権の問題にすり替えてしまったことに大きな問題があります。

 この法律を悪用すれば、虚偽の認知で子供に日本国籍を付与することができるようになります。たとえば日本人に金銭を渡して関係のない子供を「認知」させて、日本国籍を取得させる。その子供が成人すれば日本の選挙権も取得しますから、いわば合法的にスパイを送り込むことだってできるわけです。現状でも国内外の闇組織による偽装結婚が絶えないなか、簡単に日本国籍を取得できる道を付けることは非常に危険です。

 そもそもあの子供たちはフィリピン国籍をもっていました。無国籍児ではないのです。それに簡易帰化制度を使って日本国籍を取得することは十分に可能だったはずです。ところが、あえて裁判を起こし、国籍法の違憲判決を勝ち取るという手段に出た。弁護士グループが支援していたわけですが、なぜあえて裁判を行ない、国籍法違憲の判決を求めたのか。子供たちを利用して、その背後で何を考えていたのか。きわめて疑問です。

 花岡 その判決があってすぐに、当時法務大臣だった鳩山邦夫氏が法改正しなくてはいけないという発言をして、もうそこからあっという間に改正作業が始まったわけです。

 八木 法務省の役人にささやかれたんでしょうねえ。

 花岡 自民党内にも「国籍に関するプロジェクトチーム」がつくられますが、その座長は河野太郎氏。座長代理が柴山昌彦氏でした。河野氏は、自身のブログでも大至急国籍法を改正しなければならないと書いていますね。

 百地 国籍法改正についても、公明党はきわめて積極的な動きをしています。最高裁判決を受けて早速、法務大臣に陳情しています。また、国籍法改正案の国会提出を受けて、2008年11月18日付の『公明新聞』は「改正論議を一貫してリードしてきた公明党の要請を受け、スピード感を持って法案化を進めた政府の姿勢を、まずは率直に評価したい」「他党を圧倒する形で、公明党が国籍法改正に全力を注いできた理由はただ1つ、『子どもの人権の尊重が第一義』(浜四津代表代行)との考えからだ。父母の結婚の有無という、いわば『親の都合』で子どもが不利益を受けるような社会を放置しておいてなるものか――。党を挙げてのそんな思いと行動が、ここまで短期間での法案化を勝ち取ったと自負している」と興奮調で書いています。

 花岡 国民が事態に気づいたのは、衆議院で法案が通過するほんの数日前でした。反対が起こりましたが、12月4日の参議院法務委員会では民主党の千葉景子氏らが自民党の質問を強引に遮って採決に持ち込んでしまいました。

◇移民1000万人の恐怖◇

 八木 この国籍法改正の問題は1000万人移民計画と平仄が合う気もします。2008年6月12日に、自民党の外国人材交流推進議員連盟が今後50年間で1000万人の移民を受け入れる提言をしましたね。この議連の会長は中川秀直氏、副会長は杉浦正健氏、事務局長は中村博彦氏で、衆参合わせて80名ほどの議員が参加しています。

 国籍法改正、1000万人移民計画に共通する狙いは、国民概念の相対化であるように思われてなりません。移民をたくさん受け入れて、日本を多民族国家にする。移民を大幅に緩和して、中国系日本人や、韓国系日本人、フィリピン系日本人などが多様に存在する多民族国家への方向をめざすことこそ、多文化共生で進歩的だと思っている人が意外とインテリに多い。

 そして、そのような考えをもつ学者や役人が結託して暗躍している。血統的な意味で日本人であることを大事にしようと発言すると、途端に排外主義者というレッテルが貼られます。

 百地 私も移民1000万人計画は非常に危険だと思っています。遠い話かと思っていたら間違いで、まず現在の法制下でもできることから着手するということで、外国人特区の制定や共生教育などを提唱し、すでにそういう動きが現実化している。福田康夫前首相が2008年の施政方針演説で打ち出した30万人留学生受け入れ計画も動き始めている。

 しかもその30万人の留学生をどこの国から受け入れるのかということを考えた場合、距離的にも近くて人口も多い中国から大多数を受け入れることになる。昨年4月26日の長野での聖火リレーの際、中国人の傍若無人な振る舞いは多くの人に恐怖感と不安感を与えましたが、日本中が長野になってしまうと考えると大変なことになりますね。

 花岡 現実問題として日本は少子化が進んでいる。日本の人口は1億人を割って、5000万人ほどになる時代がいずれ来るといわれています。はたして移民を受け入れて、いまと同じ人口規模を選んだほうが日本の国益になるのか。それとも人口が半分になってもいまと同じような人種構造の国家体制のほうが強い国になるのか。そういう議論が本来は必要なんです。

 百地 それをまともに議論してないから問題です。そして、さしたる根拠もなく1000万人受け入れるという結論だけが先行してしまう。たとえばオーストラリアは移民国家だといわれますが、どの業種にどのくらい労働力が必要でどのくらいのコストが掛かるのかなどを綿密に検討したうえで、移民を受け入れている。ところが、日本にはそういった議論はまったくありません。

 八木 おそらく帰化要件の大幅な緩和というのが次に出てくるでしょう。

 百地 それに先行して、特別永住者(韓国人、朝鮮人、台湾人)の帰化手続きを届け出制にしようという法案を検討していたのも、やっぱり河野太郎氏のプロジェクトチームです。現在許可制のものを変えようというのです。

 また、昨年11月には二重国籍の法改正も議題に上がり、河野太郎氏は二重国籍を認める国籍法改正の私案を提示しました。現行の国籍法11条は二重国籍を原則的に認めていません。しかし河野氏の私案では本籍地での届け出を義務付け、届け出ない場合は刑事罰を科し日本国籍を失うこともあるとするものの、原則的に二重国籍を認めています。こうして国籍がきわめて軽いものになり、国家意識がますます希薄化していく。

 国家を支えている歴史や伝統を尊重し守っていこうという発想が失われつつある日本では、これらの悪法によってどんどん国家が相対化していくことになってしまうでしょう。

◇明るいリベラルと「監視世界」◇

 八木 その河野太郎氏ですが、彼は消費者庁の設置を提言した自民党の「消費者問題調査会」の会長代理も務めていますね。

 花岡 消費者庁の設置は福田政権の目玉政策とされましたが、いったいどのあたりが目玉だったのか理解に苦しみます。結局、食品のさまざまな問題をいいことに、官僚が既得権益を増やしていくだけに終わりかねない政策です。

 何か問題が起きると、それに乗じて統制色を強くしようという傾向が最近強くなっているように感じられてなりません。「官製不況」などという声も上がりましたが、それもわからぬでもない。

 八木 「消費者問題調査会」の会長を務めた野田聖子氏がWebサイトに経緯を書いていますが、事務局長が後藤田正純氏で、事務局次長が山内康一氏です。本来は後藤田氏と森雅子氏が消費者問題に関わる議員勉強会を開いたのが、プロジェクトチームの先駆けだったと記されていますね。後藤田氏は、国家統制的な動きがあるときには最近よく聞く名前になっています(笑)。

 花岡 自民党のなかにはまず野中広務氏から、古賀誠氏、二階俊博氏という、古典的ラインといっていいつながりがあります。自民党のなかにある、差別される人たちや弱い人たちに光を当てることが政治の要諦だと考える流れですね。考え方はよくわかりますが、時にそこに長年のしがらみができることもある。

 それに対して、先ほどの河野氏・後藤田氏などの新しいラインが誕生しつつあると考えてもいいのかもしれません。

 八木 その新しいラインは、日本、国家、歴史、などというものへの思い入れが希薄なように感じられますね。また、社会のあり方や人間のあり方を上から「設計」して理想の社会をつくろうという「設計主義」的な考え方が見え隠れします。彼らの頭のなかにあるもので、国のあり方を変えようという発想だと思うんです。

 自分たちは何か新しい、いいことをやっていると思っているのかもしれませんが、大多数の国民からは遊離している。民主党の若い世代にも、そういう感覚の人は多いと思いますが。

 百地 民主党の若手にも国益だとか国家ということを主張する人は結構いますが、その「国家」の中身がない人が多い。つまり彼らの思い描く日本には歴史も伝統もなく、確たる歴史観がないわけです。あの党は大部分がそういう人たちと、もともと社民寄りでそもそも国家意識がない人たちの寄り集まりです。

 八木 本来、自民党の結党精神は自主憲法制定にあった。だから党内でも、ある世代まではいまの憲法に対する違和感を大前提としてもっていたんだと思います。しかし河野太郎氏や後藤田正純氏の世代になると、完全に憲法教の信者になっている。先ほどの佐藤幸治氏の考え方に通じるところがあって、日本国憲法が前提とした価値観でもって俺たちがこの国を変えてやる、という発想があるんじゃないかと思います。

 花岡 そのせいかどうか、いまの自民党の河野氏や後藤田氏の世代は、何か「明るいリベラル」のようになってしまっていますね(笑)。あっけらかんとしてね。国家観を勉強する機会もなしに議員になったということもあるでしょうし、だいたい二世・三世という人たちは選挙が楽ですから、かっこいいことをいっていればいいということもある。はっきりいえば、『朝日新聞』に出ているようなことを主張しておけば、世間の人は納得するという感覚でずっと来てしまう。自民党とは「保守の真髄は何か」とか「国家とは何か」ということをとことん追い求めた政党だと僕は思いたいのですが、いま自民党を支えている若い人たちは、保守というものを軽く見ている傾向があるような気がしますね。

 八木 とくに二世・三世議員の場合には思想チェックがないですからね(笑)。まだ公募で候補者を選ぶ場合は、執行部がしっかりしていれば、その際にチェックできるわけです。だから、安倍晋三氏が候補者選定に力を振るっていたときは、稲田朋美氏のような方が出てきたりするわけです。ただ執行部にそういう見識がなくなって、当選しやすそうな人を次々に候補者に担ぐだけになれば、保守を軽く見る傾向はさらに強まりますね。

 左翼的な人びとが「この人たちはかわいそう」などと大々的にキャンペーンを張っているときに、「国家主権から考えればそれは断じて間違いだ」などと主張すると、あっという間にマスコミから叩かれて、大多数の国民を敵に回す可能性すらある。

 そうなると、保守的な見地からの反論・異議申し立ては、よほど信念がないと難しいと思います。

 百地 人権擁護法案のときも、「人権」といわれただけで、政治家としては反対しにくいというんです。

 人権擁護法案とは、新たに人権委員会という独立行政委員会を設け、つねに人権侵害がないか目を光らせ、人権侵害の申し立てがあれば出頭要求や立ち入り検査をして国民生活の隅々にまで介入・干渉することを可能にする法案です。人権救済の対象としては、「思想・信条」「社会的身分」など「いっさいの差別」が含まれますから、やろうと思えば範囲は際限なく広げられ、権力乱用の危険も高い。

 場合によっては、北朝鮮による拉致や中国政府による人権侵害を批判することも「民族差別」として追及されかねません。まさに思想言論の自由を弾圧することが可能な法案なのです。

 2002年に提出された際には自民党の野中広務氏や古賀誠氏、二階俊博氏などが中心となり、2008年に提出しようとした際には、それに太田誠一氏や塩崎恭久氏などが加わっていました。太田氏の突出ぶりは異常でしたが、公明党は、これまた党を挙げて全力で推進していますね。

 しかし、このような法案でも、うっかり反対したら「おまえは差別を支持するのか」と糾弾されかねない。やはり勇気が要りますよ、保守派というのは。

 花岡 人権擁護法案は国民の大きな反対運動によって断念されましたが、まだ終わっていません。もし人権擁護法が成立したら、それこそジョージ・オーウェルの小説『1984年』に描かれたような監視世界になってしまう。人権を擁護するという名目で、人権を平気で奪う社会になりかねないわけです。

 百地 答申が出ている以上、推進するべきだと、いまだに法務大臣が述べている。性懲りもなく何度も出てくるのは法務省の省益が懸かっているからです。人権擁護法案が通れば、それだけ予算が増えますから、法務省としては何としても権益を確保したいというわけです。

◇「1回ぐらい民主党」の危険さ◇

 八木 民主党も、人権擁護法案の対案として、2005年に「人権侵害による被害の救済及び予防等に関する法律案(人権侵害救済法案)」を提出しました。この法案は、地方の人権委員会の委員の選定もジェンダーバランスを配慮し、NGOの関係者や人権侵害の被害を受けた経験のある者を入れるように努めなければならないとしたり、委員の委嘱に国籍要件を設けないなど、人権擁護法案よりいっそう激しい内容です。川端達夫、仙谷由人、小宮山洋子、高木義明、伴野豊、松本龍、江田五月、千葉景子、福山哲郎、松岡徹、簗瀬進の各氏などが推進派として名前が挙がります。

 もし民主党政権になったら、この法案が可決されるかもしれないと考えるだけで、絶望的な気分になります。年内に必ず衆院選があるわけですが、はたして民主党というのは政権を任すに足る政党なのか。その点はよくよく考えなければなりませんよ。

 花岡 もともとの民主党に小沢氏率いる自由党が合流して現・民主党が誕生したわけですが、いわば庇を借りて母屋を乗っ取るかたちで、小沢氏が代表になったわけです。

 そこで象徴的なのは小沢一郎代表といちばん仲がいいのは旧社会党出身の横路孝弘氏だということです。これは「いちばん遠くにいる者と手を握る」という小沢氏の組織論の表れですね。いちばん離れた人物としっかり手を握ることで、その真ん中の部分もごそっと引き寄せることができるという考えです。

 八木 民主党は選挙互助会といわれるように、右から左まで揃っています。松下政経塾出身のしっかりした人はメディアの露出も多く、知名度もありますが、じつは実際に政策の立案を誰がやっているかというと、その担い手は旧社会党出身議員・職員であることが非常に多い。

 代表的なのが、横路孝弘氏を中心に結成された「新政局懇談会」に集まるメンバーです。民主党の参議院議員会長で日教組を支持基盤としている輿石東氏もメンバーですし、ほかにも鉢呂吉雄、金田誠一、松本龍、郡和子、赤松広隆、土肥隆一、横光克彦(以上、衆議院議員)、岡崎トミ子、千葉景子、佐藤泰介、山下八洲夫、水岡俊一、神本美恵子、松岡徹(以上、参議院議員)の各氏などをはじめ30名ほどが参加しています。

 また、いまだに旧社会党の理論研究集団として大きな影響力を誇ってきた社会主義協会出身の人びとが、民主党本部の事務局を牛耳っているといわれますね。民主党のマニフェストはたしかにしっかりしていますが、じつは毎年作成・配布をしている政策資料「政策インデックス」になると「真っ赤」です。外国人参政権法案や国会図書館法改正、ジェンダーフリー、夫婦別姓、子どもの権利基本法などといったさまざまな「悪法」が民主党の事務局とその同志である旧社会党議員から出てくるわけです。

「悪法」推進に関していえば、何度も名前が出てきている千葉景子氏。外交姿勢はといえば、「次の外務大臣」の鉢呂吉雄氏。男女共同参画社会に関しては日教組出身の神本美恵子氏です。また副総理はこれも日教組出身の輿石東氏。結局、民主党の支持母体は官公労や自治労、日教組などの組合が大きい。表に見えている民主党のクリーンなイメージと実際の支持母体と権力基盤の古さは非常に乖離しているから、実際の政策もイメージと大きく違ってくる。

 民主党に1回ぐらい政権を担当させたほうがいいという人がいますが、村山政権の1年半を振り返ってみればそれがいかに間違っているかわかると思います。彼らは1年半のなかで、その後数十年にわたって日本国を自縄自縛するさまざまな楔を打ち込んできました。村山談話しかり、男女共同参画しかりです。うっかり油断していると、あとから毒が回ってくるのです。

 百地 民主党政権が実現したときに一挙に成立してしまう恐れがある「悪法」は本当にたくさんありますね。たとえばいま八木さんが言及された国立国会図書館法の改正も大問題です。これは国立国会図書館に恒久平和調査局を設置して、日本の戦争責任をずっと追及していこうというものです。だから、一度でも現在の小沢民主党に政権を取らせたら大変なことになります。

 八木 その法案は通称「慰安婦法案」と呼ばれ、国会図書館のなかに日本の戦争加害がどのようなものであったかを調査する特別セクションを設置して、そこで「日本の侵略」の実態を調査させようというわけですね。

 百地 これはすべて鳩山由紀夫氏を筆頭提出者として、平成11年から平成18年まで四度にわたり提出されていて、平成18年5月に提出された際の提出者は民主党の鳩山由紀夫、近藤昭一、寺田学、横光克彦、日本共産党の石井郁子、吉井英勝、社民党の辻元清美、保坂展人の各氏でした。

 ほかにも改正教育基本法についても、法案を骨抜きにしてもう一度改正前に戻そうという動きもあるようです。

 八木 また、永住外国人の地方参政権付与についても、民主党は岡田克也氏を代表とする「永住外国人法的地位向上推進議員連盟」を結成して強力に推し進めていますから、民主党政権ができれば間違いなく通ってしまう。本当に気が重いですよ(笑)。

◇「悪法」もぐら叩き◇

 花岡 教科書的にいえば、「政権交代可能な二大政党制」が議会制民主主義の理想だと思います。しかし、この場合の二大政党制はあくまで保守政党による二党制でなければなりません。おっしゃるように、いまの民主党は非常に危ないものを包含している。

 八木 自民党と民主党の決定的違いは自治労や日教組など民主党を牛耳っている支持母体関連の政策ですね。これを見ればはっきりする。自民党もこのあたりをもっと強調して、争点にして選挙に臨むべきでしょう。

 百地 ただ、どうでしょう。この衆参ねじれ状態は長く続きませんし、次の総選挙、そしてその次と考えていけば、まだまだ政界再編の可能性はあると思うんですよ。

 花岡 そのときに保守リベラルと本格保守に二分されれば、理想的な二大政党時代が到来するのですけれども。

 八木 せめて、この鼎談で名前が挙がったような方々の多くが一方に集まってくれると、選挙のときにもわかりやすいのですが(笑)。

 それからもう1ついえるのは、一連の「悪法」を振り返ってみると、どうも公明党の影がちらつくケースが多い。まさに「『悪法』の陰に公明党あり」という具合です。

 百地 公明党と連立を組むことによって、自民党らしさがどんどん失われていますよね。公明党・創価学会の支援なしには当選できないと思い込んでいる議員も多く、現在の公明党依存体質は異常ですね。その結果、いまやこれまで自民党の根幹を支えてきた支持層が離れつつある。

 花岡 たしかにそのとおりですが、一方でたとえば自衛隊の海外派遣については、公明党が与党でなければ明らかに可決されない。とくに公明党の支持母体である創価学会婦人部はかつての社会党と同じような「青年よ、銃をとるな」の感覚です。一連の自衛隊の国際貢献が世界的にも国内的にも評価されるようになった陰には、公明党との連立政権がそれなりに機能してきたからだとはいえる。

 竹下登元首相は保守二大政党論者でした。その分かれ目はどこにあるかというと、公明党を容認する保守と、容認しない保守が分かれ目だ、と。これは非常にわかりやすい。

 八木 今回の議論では、社民党や共産党はほとんど挙げませんでしたが、それはいわずもがなということで(笑)。

 悪法はいったん通ってしまうと今度はこれを廃案にするのはすごく大変です。しかもこれらの法案は議論を尽くして決まるのではなく、よく知らないうちに全会一致で通過してしまうわけです。

 しかも、人権擁護法案や外国人参政権法案をはじめ、「悪法」はこの数年来、こちらが隙を見せると同じテーマが出ては引っ込みを繰り返してきています。

 百地 まさにもぐら叩きですからね。こっちを叩いたら今度は違うところから「悪法」が出てくる。よほどしっかりと目を配っていなければなりません。有権者もこういう問題を忘れずに投票すべきでしょう。

如何にこの国の政が駄目駄目になっているかが良く分かります。憲法違反紛いの事を政治屋共が仕出来しても、この国民は何故か黙認仕続けていました。一部の良識派が可笑しいぞと高らかに指摘しても、この国の国民は何故がシカトを仕続けています。

殆どの国民は政の何たるかを理解出来ないからです。いや、面倒な事に拘わりたくないから理解しようとしないだけです。本当に理解出来ないかも知れませんが、多分にこの憶測は略正しいものと思われます。付け加えると、馬鹿な議員の量産を許してしまう土壌も同根と云えます。

脳天気にも程があろうと云うものです。いや、本質的に無関心過ぎたのでしょう。様々な要因が積み重なって、特権階級に集るお馬鹿が集う政と相成ったのです。誤ってしまった根本は我々国民にあるのです。国民から変えていかない限り、お馬鹿共の暴走は何時まで経っても止まる事はないでしょう。

「可笑しいんじゃない?」、これが全ての切っ掛けとなるキーワードです。そこから少しずつ変わっていく筈です。常識に照らし合わせた非常識が正しいと云える時代はもうすぐなのです。一寸立ち止まって、常識の非常識を発見する知的探索が貴方に必要なのです。

一人だけであったのが、二人に増え、更に一人ずつ増えていき、その積み重ねで多数派となります。その集大成が、声となり、力となるのです。微弱であったものが強大に変化するのです。団結ではなく、個々の集大成です。これが巨大な波となり、不逞なものが洗い流されるのです。一人のカリスマに頼る事無く、個々の揺るぎない意志で変える事が出来るのです。出来るか出来ないかは、この場合は一切関係無いのです。


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